二級整備士・輸入車オタクの稲数 侑哉です。
「メカニックとしての視点」そして「車オタクとしての視点」から私が感じた様々な車の乗り味、
魅力等を忖度抜きで解説で紹介していくコーナーです。
少しマニアックな話も含めて皆様に車のことを知っていただければなと思います。
第四回目は・・・
BMW 3シリーズ 330i(G20)!
・スペック
エンジン型式 B48B20B
最高出力 258馬力(190kw)/5000rpm
最大トルク 40.8kg・m(400N・m)/1550〜4400rpm
種類 直列4気筒DOHCターボ
総排気量 1998cc
・3シリーズという車
BMWの主力モデルを担う「3シリーズ」その歴史は長く、今年で誕生50周年を迎えました。
今回はその中でも「現行モデル」ともいえるG20型をレビューします。
率直な感想を言うと「欠点がない」と言える1台でした。
(エクステリアは「ザ・BMW」という雰囲気、無難でカッコ良い)
・特徴がないのが特長?
「無難」という言葉がピッタリ似合うこの車
人によっては悪い意味で捉えられるとは思いますが、私は自信を持って「無難こそが最高の誉め言葉」と言い切ります。
静粛性の高さはもちろんの事、ハンドリングのしっとり感、居住性の高さ、足回りのしっかり感、普段使いの街乗り車からスポーツカーとしての視点から見てもこれといった欠点は見当たりませんでした。
それほどまでに「完成度が高い」と言えます。
(ラゲッジスペースは500L、スーツケースやゴルフバッグの搭載も容易)
・素性の良さ
挙動は「素直」
ステアリングは軽すぎず重すぎず、エンジンは豊かなトルクでパワーが足りないということは一切なく、流石にM3等と比較するとスペックは劣りますが、258馬力もあれば街乗りには十分すぎるのは勿論のこと、むしろ扱い易くも速いといえます。
足回りは「少し硬い」と感じましたが、そこは「BMWらしい」とも思いました。
何せ「スポーツセダン」ですから。
燃費もリッターあたり約13.2キロほど、十分良いと思います。
(330iは3シリーズのFRモデルでは最上位のグレードでもあります)
インテリアは全てが扱いやすい位置にあり、直感的に運転できる工夫を随所に感じます。
(意識が散るような派手な加飾は有りません)
・FRの教科書
50:50の完璧な重量配分、シャープなステアリングによる正確なハンドリング、そして後輪駆動による「運転の楽しさ」
この車の欠点の無さを如実に示す例としてはまず、多くのタイヤメーカーがベンチマークテスト用に車輌を保有していますが、後輪駆動車に関してはほぼ例外なく3シリーズを使用しています。
また、レーシングドライバーの入門編として海外にて330iのワンメイクレースが開催されていたり、イギリスでは有名な本気のツーリングカーレース、BTCCにおいてベース車両として使用されています。
M3を差し置いて3シリーズが、です。
50年の歴史を持つ「3シリーズ」
BMWの象徴とも言えるこのグレード、皆様も興味がありませんか?
例え3シリーズよりも速く、良く曲がり、良く止まる車があったとしても、「運転の楽しさ」において3シリーズを超える車は無いと、私は思います。
以上
二級整備士・稲数の試乗インプレッション・・・BMW 3シリーズ 330i(G20)編でした。